一枚板・原木家具の祭り屋

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2018.06.30

一枚板のよさ

こんにちは

 

祭り屋、海老名店高崎です。

 

一枚板の家具専門に取り組み今年で35年を迎えます。

 

一枚板って何がいいのか、自分なりに魅力を考えてみました。

 

30年前、父が一枚板をダイニングテーブルとして手作りしていたのを見ていて、まだ一枚板の良さがわからず、割れがあったり節があったりするテーブルってなにか違和感がありました。

 

なんでこんな不思議なテーブルを作っているのかと思っていました。

 

自分も父と仕事をするようになり、乾燥を終えて色が黒くなった一枚板の原木を荒削りし、仕上げる作業をしていくうちに、みすぼらしかった一枚板がだんだんと美しくなっていきます。着色して塗装をかけ、さらに磨き、塗装をかける工程を繰り返すと木の色合いや杢目が浮き上がり美しい魅力が出てきます。

 

同じ種類の木でも個性があり、たとえば、けやきなどは色合い、杢目、節、割れ、杢のなかでも玉杢があったり如鱗杢、縮み杢と同じ木から取った一枚板でさえ同じものがなく個性があります。節や割れなどの欠点とされるものも毎日作業してテーブルに仕上げているうちに大切な個性に見えてくるようになりました。

 

最初の頃は、けやきが一番好きでした。けやきは日本の木の中では昔から建築に利用され耐久性と杢目の美しさから日本人に愛されてきました。けやきのオレンジ色っぽい色合いや力強い杢目、個性の強い木だと思います。けやきはあばれると昔から言われますが、素直で反りがでないものもたくさんありました。もちろん力が強い木ですので暴れだすと止まらない木材ですけど。最近は乾燥設備もよくなってきましたので、あばれるけやきも少なくなってきました。

 

自分用につくったはじめてのテーブルは、けやき一枚板のリビングテーブルで独身のころから現在も愛用しています。

 

ケヤキ一枚板ページ

 

栃の木の一枚板も白くて美しく、手触りがとてもよい素材です。栃のさざなみのような杢目はキラキラしていてとてもきれいです。
栃の木の好きなお客様に納品したときに、栃の木は女性の肌のようだと話されていたのが印象に残っています。

 

栃 一枚板ページ

 

それから、栗の木が好きです。一枚板は昔から数が少ないですが、杢目と色合いが次第に濃くなっていくところが気に入ってました。
その後、好きになったのはブラックチェリーで、栗と同様に経年変化により色合いがピンクから飴色に変わります。飴色の風合いが好きでした。

 

ブラックウォールナットも最初は濃い色合いが少し薄い色合いに変化して好きです。濃い色の木材は経年変化で色が薄くなるように思います。ブラックウォールナットは世界の3大銘木の一つで祭り屋でも人気が高い樹種です。一枚板の色合いや杢目は美しいと思います。

 

ブラックウォールナット 一枚板ページ

 

よく、お客様にどの樹種がテーブルに向いていますかと質問されますが、どんな木でも向いていますと答えています。部屋の雰囲気と好みで、自分の感性にあうと思った一枚板が一番いいものだと思います。木の硬い、柔らかい、値段が高い安いはありますが、一枚板を実際にご覧になったときにピンときたものとの出会いが大切だと思います。一枚板は世界にひとつしかないものですから。